ビープロ with 遠州森町

午後10時、夜祭り終了合図の花火が鳴り、それと時を同じくして進行係が練りの中に割って入り、夜祭りは終了・・・　最後の最後、一年間役を全うされた頭取、副頭取らを屋台欄干に乗せての“頭取送り”、そして社長、副社長を乗せての“統制送り”が行なわれます。
（※頭取、副頭取、中老会長は、中老会の最高責任者、統制は、社長を筆頭とした若衆の最高責任者です。）

最後の自町内の町内廻りをしながら、屋台を引く若衆、中老は役員提灯を揺らしながら、頭取及び統制送りが・・・　「社長、ご苦労さん！」、「ありがとねっ！」などの声があがり、賑わいと共に寂しさも感じられる瞬間です。

この時のお囃子は・・・
～“雨垂れ（あまんだれ）”～
スローなテンポのお囃子が、寂しさ、もの悲しさを感じさせます。
屋台の動きも往く祭りを惜しむように、ゆっくり、ゆっくりと・・・

～　喧嘩屋台も家路に就けば　清き流れの太田に夜露　～
～　屋台提灯川面にうつし　男泣かせる雨ん垂れ　～

※慶雲社（向天方）が、最後に天森橋（新町から向天方へ渡る橋）を渡る際、この雨垂れが演奏されるのですが、文字通り屋台提灯が太田川の川面に映り、男泣きを誘うと言われています。

やがて、屋台は屋台小屋前へ、最後の屋台格納です。
屋台が屋台小屋へ入れられると、若衆の皆が統制たちを一人一人胴上げして、感謝の意を表します。
周りからも、「よ～いしょ！よ～いしょ！」の掛け声が！

統制たちを送り、お囃子が止むと、町内会全体での祭典終了式が執り行なわれます。
社長、頭取は、祭典本部の終了式への参加のため、本部へ移動。代理の副社長、副頭取がお礼の挨拶をします。
そして、町内会長の万歳三唱にて閉め。「よいしょっ！よいしょっ！」の掛け声、手拍子から拍手に変わり、当年の屋台引き廻し、森の祭典が終了します。

第一日目、第二日目、第三日目とトータル10回に渡ってご紹介してきた、遠州森のまつりの概要シリーズ。
リアルにお伝えできたかどうか分かりませんが、このシリーズをご覧になって、もし森のまつりに興味や関心を持たれた方は、今週末（2日、3日、4日）の祭典にぜひ足を運んでくだされば、嬉しく思います！

今年も「絶対無事故」で、楽しいお祭りになりますように！