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2011年10月01日

遠州森のまつり・屋台編_4 「比雲社(仲横町)」

遠州森のまつり・お祭り前の話題。
森のまつりの屋台編、第四弾は、「比雲社仲横町)」 です。

文中の絵 : 仲横町・比雲社/比竜
森町・下宿「佐藤看板店」 : 佐藤博志氏作

まずは仲横町という町名、それから、比雲社の社名の由来から。

遠州森のまつり・屋台編_4 「比雲社(仲横町)」現在では、上述のように仲横町という町名で呼ばれていますが、古くはこの町内は「中町」と呼ばれていました。

名前の通り、旧森町村の中心に位置する町、ということから名付けられたと思われますが、その町の中心には「三嶋大明神(三島神社)」が鎮座しており、中町は三島神社・氏神様の御膝元として、古くから栄えた町でした。

中町通りには、古着商や太物商などの商家が立ち並び、先に紹介した町内・本町や、そして新町などと並んで繁盛を極めた町でしたが、同時に、徳川家康公・縁の人物である山田七郎左衛門と、その妹で家康の側室となった茶阿の局、本町で生を受け、養子先である中町で子供の頃から才を磨き、後に氷砂糖の発明などで産業革命を起こした人物、森町が誇る偉人・鈴木藤三郎、藤三郎と共に周智高校設立に尽力された福川泉吾など、多くの偉人を生みだした町でもあります。

現在では、本町から北へ進む、三島神社下の通りを仲町通り、突き当たって東西に広がる通りを、横町通り(もしくは中央通り)と呼び、町名も「仲横町」となっています。
この仲町通りから中央通りに渡る商店街も、現在では店舗数も徐々に減り、もの寂しさを感じるのは否めませんが、裏通りには商家の町であった名残りでもある蔵が立ち並び、数は少なくなりましたが旧家も残されていて、至るところに当時の面影を感じるものがあります。

社名の由来は、雲(上の龍)に比肩するごとくにという願いをこめて命名されたと言われていますが、正確には不明です。
先代の屋台の時代から飾り付けられている、龍の刺繍が施された天幕や、現在の屋台の左右の欄間に施された双龍の彫りなどからみても、上述の説が有力視されています。

屋台は、現在のものがおそらく3代目であるかと思われます。
桑水社や水哉社、沿海社などと同じく、江戸時代末期には屋台があったことは明らかになっていますが、製作年等は不明。
先代の屋台は、明治25年製作。 それから平成4年まで、何と一世紀に渡ってこの屋台が森のまつりで曳き廻されていたのです。
この屋台は、森町現存最古の屋台として、金守神社内に保存されています。

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100年という歳月を送った旧屋台から、現在の屋台が新築されたのが平成5年。 現在曳き廻されている屋台の中では、一番新しい屋台で、満を持して仲横町町民の思いと心意気が込められた屋台です。
それまで、一社のみ彫りが施されていない屋台から、他社の屋台を圧倒する位の豪華な彫りと塗りや金具で施された屋台となり、町民の感慨はひとしおであったかと思います。

遠州森のまつり・屋台編_4 「比雲社(仲横町)」遠州森のまつり・屋台編_4 「比雲社(仲横町)」遠州森のまつり・屋台編_4 「比雲社(仲横町)」

彫りの画材や詳細に関しては、以前に紹介した「14町内の屋台“比雲社”」に詳しく記載してありますので、ここでは詳しくは触れませんが、前述したように、左右の欄間に施された双龍の彫りは、比雲社最大の特徴と言えるでしょう。
そして、先代の屋台から引き継がれて飾られている、龍の刺繍の天幕。
この天幕は大正12年、東京の老舗呉服店・白木屋が製作したもので、だいぶ傷みも目立ってきていますが、豪華な彫りと調和して、現在も優美な演出に一役買っています。

現在の豪華絢爛な屋台より、一回りほど小さく豪華さはありませんでしたが、貝を埋め込んで仕上げられ、所どころ剥げ掛かっている塗り、ボルトとナットで締められた車輪の心棒、彫りが無く小さいという特徴を逆に活かした俊敏な曳き廻し、そして豪華な天幕と、金守神社に保存されている先代の屋台を観ると、そんなことが今でも懐かしく思い出されます。

以上、仲横町・比雲社の屋台に関する事を記してきましたが、歴史編と同じく、関係書物を参考にしたとはいえ独自視点での内容となりますので、確実性には欠けているかもしれませんので、下記の参考記事もご覧になって下さい。

遠州森のまつりまで、あと34日・・・
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参考記事及び参考サイト

「森のまつり」14町内の歴史“比雲社(仲横町)”
「森のまつり」14町内の屋台“比雲社”
「森の祭り・ホームページ」内 「各町内の屋台・比雲社」






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Posted by 遠州森のビープロ at 16:26
[お祭り前の話題]
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この記事へのコメント

■ 江戸前

ビープロさん

ご無沙汰してます。江戸前です。

いよいよお祭りの季節となってきましたね。もうすでに遠州地方は祭り一色といったところでしょう。

今年もこのブログをちょくちょく除かせていただきますので
森の祭りの話題などを提供してください。
よろしくお願いします。

Posted by 江戸前 at 2011年10月04日 17:01

■ 遠州森のビープロ遠州森のビープロ

江戸前さん、いつもコメントありがとうございます。m(__)m
だいぶ秋らしい陽気になってきて、少しずつお祭りムードが高まってきているという感じになってきました。
今書いているテーマの記事は、江戸前さんの書かれた本を、だいぶ参考にさせてもらってます。
何かあったら、またご指摘をお願いします。
それでは、駄文の記事が並ぶブログではありますが、またよかったら覗きに来てください。m(__)m

Posted by 遠州森のビープロ遠州森のビープロ at 2011年10月05日 00:57

■ 江戸前

おはようございます。

覗かせていただきます

除かせていただきます
になっていました。
失礼しました。

私の本を参考にしていただいて嬉しく思います。いろんな形で正確な歴史を伝えていかなければいけないと思いますので
今後もこのブログでも正確な情報発信をよろしくお願いします。

Posted by 江戸前 at 2011年10月05日 08:09

■ 遠州森のビープロ遠州森のビープロ

こんばんは。
正確な情報と言われると、少し自信が無いですが・・・ 意識を持って発信していくよう、心掛けたいと思います。
コメント、ありがとうございました。m(__)m

Posted by 遠州森のビープロ遠州森のビープロ at 2011年10月05日 22:31