大河ドラマ・龍馬伝 第33回 「亀山社中の大仕事」

遠州森のビープロ

2010年08月21日 22:26

NHK大河ドラマ龍馬伝
8月15日のOAは、第33回 「亀山社中の大仕事」。

時は、慶応元年(1865年)。
坂本龍馬は、長州のために船と武器を、薩摩名義で購入することを、西郷吉之助が承諾した旨の書状を、桂小五郎宛に送ります。

龍馬からの書状を読んだ桂と高杉晋作は、この取引に乗ることを決めます。
後は、龍馬たち亀山社中が、軍艦と武器の買い付けを行なうだけとなりましたが、これが一番の難関となりました。

京から長崎に戻ってきた龍馬は、早速買い付けの商談に動きます。
龍馬は、長州のことは伏せた上で、薩摩が軍艦や武器の購入をしようとしている旨を、イギリスの豪商・トーマスグラバーに持ち掛けますが、薩摩の経済状況や、何より薩摩の人間が不在であることに疑念を持ったグラバーは、この取引の持ち掛けを拒否します。

幕府を警戒する薩摩、そして金の出所が長州であること等、この取引の趣意が見えない状態では、グラバーには納得が出来るものではなかったのです。
そのことを感じ取った龍馬は、「大事なことを隠しちゅうゆうがは、どーいても見破られてしまうがぜよ・・・」とつぶやきながら、全て包み隠さず話し、正々堂々と頼み込もうと心に決めるのです。

後日、龍馬はグラバー邸に訪れるのですが、その日のグラバー邸では、商人仲間の大浦慶の誕生日の祝いの宴が催されていました。
そこで、祝いの舞を披露していたのは、芸妓のお元。 お元は舞を披露した後、宴の輪から外れ一人廊下の片隅で佇んでいました。
そこで、お元が目にしたのはキリストの銅像・・・ お元は、廻りを警戒しながら、それに向かってそっと十字を切るのですが、それを偶然龍馬に見られてしまうのです・・・

招待客でもない龍馬の来訪に、警備の人間は龍馬を捕らえようとし、玄関先でちょっとした騒ぎが起こります。
騒ぎを聞きつけたグラバーが現れると、龍馬はもう一度話をさせてくれとグラバーに懇願。 グラバーは、しぶしぶながら龍馬を応接間に通します。
龍馬は、そこで薩摩が購入しようとしている軍艦と武器の金の出所は長州であるということ、先の無い徳川幕府に代わって、薩摩や長州などを中心とした新しい世の中を作り、日本を諸外国から守ろうと考えていることなど、グラバー、そして儲け話を嗅ぎつけてきた大浦に、包み隠さず打ち明けるのです。

長州は15万両の資金を用意していると、桂小五郎からの証書を見せながら告げる龍馬・・・ そして、自分たちの取り分は一切いらない旨を告げ、グラバーを驚愕させます。 龍馬の志しに感じ入ったグラバーは、この取引を承諾。
軍艦と武器の調達をすることを約束します。

 
こうして龍馬は、グラバーとの商談を成立させ、今後の交渉は、長州の人間にも参加してもらい、亀山社中からの交渉人として、沢村惣之丞、近藤長次郎を指名。 グラバー邸にて、極秘の商談が執り行なわれました。
長州からは、英語が堪能な井上聞多と伊藤俊輔が参加。 交渉上手な惣之丞と長次郎の活躍もあって、交渉はスムーズに成立したのです。

無事に商談が成立し、長次郎たちは料亭・引田屋にて商談成立を祝っていました。 部屋の外で警護にあたっていた龍馬は、お元の姿を見かけます。
グラバー邸での、龍馬の行動を不穏に思ったお元は、秘かに探りを入れていたのです。 部屋の中に、長州藩士が居ることを見破っていたお元は、グラバー邸で十字を切っている姿を見られたことを受け、自分がキリシタンであることを黙っていてくれたら、自分もこのことは見なかったことにすると、龍馬に取引を申し出ます。

日本人が、自由に暮らせる世の中を作る・・・ その志しがある龍馬にとって、日本人がどの宗教を信仰しようと自由であるというのが理念。 龍馬は、快くこの取引に応じるのです。
そして、お元や他のキリシタンたちが堂々と生きられる世の中、日本人みんなが笑って幸せに暮らせる世の中を作ると、お元に打ち明けるのです。

かくして、薩摩と長州の大密約が、また一歩前進・・・ 徳川幕府の世の中をひっくり返すという、龍馬の大胆な志しが、少しずつ歩みを進めていたのです。
龍馬だけでなく、亀山社中の人間全員が、その志しに向け胸躍る気持ちでいました。 特に、今回の交渉事を任された長次郎は、グラバーや長州の井上、伊藤らとの交流で、秘かに異国留学の夢を抱き始めていました。
しかし、この思いが長次郎、そして亀山社中にとっての悲劇を生んでしまうことになるのです・・・

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